白鳥拝殿踊りは、白山信仰の神迎えの儀式を基盤とした盆踊りで、神社の拝殿で踊られる。
踊られる曲は町踊りと共通しているものが多いが、町踊りではやらない曲もいくつかあり、特に最初に唄われる拝殿踊りの顔とも言うべき「場所踊り」は身体に染み込んでくる名曲だ。

決まった音頭取りはおらず、踊り子が踊りながら思い思いに唄を出していくスタイル。その場で踊っている人は誰でも唄を出せる。
誰かが一節唄うと、他の人が別の一節を唄い、また別の人が唄う。踊り子たちはお囃子と下駄の音でバックアップして、曲が出来ていく。
上手な人下手な人、失敗する人、歌詞を忘れる人、声が通る人通らない人、色々居るが、みんなでそれを支えていく。
アドリブで面白い歌詞を唄ったり、誰かの唄にアンサーソングをかぶせたり、無茶振りしたりと、笑い声が起きる和気あいあいとした雰囲気が心地よい。

唄、お囃子、下駄の音、参加するみんなの心配りがあってはじめて形になるものなので、バランスをとるのが難しく壊れやすいスタイルだといえる。
しかしその儚さの上に、拝殿でしか味わえない自由さ、人間臭さ、感情、笑顔が現れてくる。そういったものが歴史を越えて今なお続けられていることは驚きであり、非常に美しいことだと感じる。

賑やかな町踊りと違い、拝殿踊りはおごそかな雰囲気が大事にされている。踊りも最低限の動きで踊られ、下駄を大きく鳴らすのも嫌われる。カメラのフラッシュも控えるべきだろう。参加する場合は雰囲気を壊さぬよう配慮してお邪魔したい。

【ふるさと郡上TV】達人列伝:拝殿踊り・歌い手の即興の技

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